Case Practice

東京都内を走るタクシー1台の年間売上

  • フェルミ推定
  • 難易度:基礎
  • 目安 10分
設問

東京都内で営業しているタクシー1台の、年間の売上高を推定してください。
推定にあたって置いた前提と数値は、すべて口に出して説明してください。

まず時間を計って、声に出して解いてみてください。行き詰まったらヒントを1つずつ開き、解き終えてから解説を確認します。

ヒント 1 を見る

「1台」が対象なので、利用者側から市場全体を求めるより、1台の稼働から積み上げるほうが数値を置きやすくなります。

ヒント 2 を見る

売上を「1日の乗車回数 × 1回あたりの売上 × 年間稼働日数」に分解してみましょう。

ヒント 3 を見る

1日の乗車回数は、「稼働時間 ÷ 1回あたりの所要時間(乗車+空車で客を探す時間)」で考えると根拠を説明しやすくなります。

解説を表示する解答の流れ・数値例・評価のポイント・よくあるNG・発展問題

前提の確認

最初に、面接官と次の点をすり合わせます。ここで置いた前提は、以降の数値の根拠になります。

  • 対象:法人タクシーの一般的な1台。個人タクシーやハイヤーは含めない
  • 稼働の仕方:1台を複数の乗務員が交代で使う運用を想定し、「車両1台」あたりの売上を求める
  • 売上の定義:乗客から受け取る運賃の合計(燃料費などを引く前の金額)

解答の流れ

1. 式に分解する

年間売上 = 1日の乗車回数 × 1回あたり売上 × 年間稼働日数

2. 1日の乗車回数を置く

1台の稼働時間を、交代制で 1日あたり18時間(仮定) とします。1回の乗車にかかる時間を、乗車中15分と次の客を探す空車時間25分の 合計40分(仮定) と置くと、

18時間 × 60分 ÷ 40分 = 27回

深夜や早朝は客が少ないことを考慮して、1日 約25回 とします。

3. 1回あたり売上を置く

都内の乗車は短距離が多いことから、初乗りに数百円が加わった水準として、1回あたり 1,500円(仮定) と置きます。

4. 年間稼働日数を置く

車検や整備で稼働しない日を差し引き、年間340日(仮定) とします。

5. 計算する

25回 × 1,500円 × 340日 = 約1,275万円

有効数字を考えて、年間およそ1,200〜1,300万円 と結論づけます。

妥当性の確認

別の角度から桁を確認します。1台に乗務員が2〜3人ついていると考え、乗務員1人あたりの年間売上を 500万円前後(仮定) と置けば、1台あたりは1,000〜1,500万円の範囲に入ります。桁が一致しているため、推定は大きく外れていないと判断できます。

評価のポイント

観点 見られていること
前提確認 「1台」「法人」「運賃合計」といった定義を、聞かれる前に自分から置けたか
分解 「回数 × 単価 × 日数」という、根拠を説明しやすい式に落とせたか
数値の置き方 稼働時間や1回の所要時間に、一言の根拠を添えられたか
検算 別のアプローチで桁を確認する姿勢があったか

よくあるNG

  • 「東京のタクシーの台数」を調べ始めてしまい、問われている「1台あたり」から外れる
  • 1日24時間すべてを稼働時間と置いてしまい、現実離れした回数になる
  • 計算した金額を「年間1,275万円です」と言い切り、丸めや幅を示さない

発展問題

同じ前提を使って、東京都内のタクシー市場全体の年間売上 を推定してください。都内の法人タクシーの台数を仮定として置き、1台あたり売上と掛け合わせます。このとき、置いた台数の根拠(人口あたりの台数など)を説明できるかが問われます。

※ 本問の数値はすべて説明のための仮定であり、実際の統計値とは異なります。

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